アルバム名 | Billie Holiday |
レーベル名 | MCA |
収録曲 |
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ビリー・ホリデーの名曲『奇妙な果実』を私はずっと聞きたかった。
この印象的なジャケットもさることながら、いろいろなジャズ評論家がこぞって「名盤」と挙げるこの1枚、この1曲。
だが、この歌を他のシンガーが歌っているのをあまり聞いたことがない(たねたん調べ)。『奇妙な果実』といえばビリー・ホリデー、ビリー・ホリデーといえば『奇妙な果実』。今回このアルバムを手にして、この言葉の意味がやっと腹落ちした気がする。
また、この歌が彼女のオリジナルであるが故に他の人があまり歌っていないという事は当然なのだけど、その歌の内容があまりにも壮絶であることも他で歌われていない理由の一つとも思える。それほど歌詞の内容が、『奇妙な果実』という歌を聴く前の想像と違いすぎて自分でビックリした。
この歌は、彼女の父親の死を悼んで人種差別を歌ったの歌なのだ。重い病にも関わらず、人種差別故に病院をたらい回しにされた結果亡くなってしまったビリーの父親。以前として消えないアメリカ南部での黒人差別。「奇妙な果実(Strange Fruit)」とは、リンチによって首を縛られ木に吊るされた死体を表している。
悲惨な過去を持つにしてはあまりにも淡々と歌うビリー。『奇妙な果実』のリアルな歌詞と、ビリーの過去と、その淡白な歌い方のギャップが正直まだ違和感を覚える。
彼女のこの歌を心の底から理解できるようになるには、私はあとどの位人生経験を積めばいいのだろう?
この先、人生の節々で聴いてみたい曲であることは間違いないし、他の曲もじっくりその意味を味わっていきたいアルバムだ。
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